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謡本


うたいぼん

能で謡われる言葉(詞章)、及び節付の記号(ゴマ点、ゴマ節)を記した本のこと。能の音楽は西洋音楽とは全く異なり、譜も五線譜のような形式ではなく、言葉を縦書きにしてその横にゴマ点を記す。ゴマ点はその向きで音の上下を表し、細かい節付は流儀ごとに独自の表記をしている。装丁は和装が一般的で、一曲一冊としたものが多いが、携帯に便利な袖珍本や、百曲を一冊にまとめた百番集など様々である。謡本は古来、書き写して伝えられてきたが、江戸時代に入って印刷技術が発達すると数多くの謡本が出版され、謡の流行に大きな役割を果たした。現在はシテ方五流とワキ方一流の謡本が刊行されている。

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