らんぎょく
世阿弥の能楽論は、最高の芸位に達した演者の自在な境地を「闌(た)けたる位」とするが、その位をもって謡われる謡のこと。世阿弥は謡を、祝言・幽玄・恋慕・哀傷・乱曲の五音に分類し、乱曲は他の4つを超越した至高のものであると位置付けている。また、現在は上演されない古曲などの聞かせ所を独立させ、原則独吟で演じるものも乱曲(曲舞とも)という。「飛鳥川」「香椎」「島廻」「初瀬六代」「東国下」など約50曲があるが、いずれも最高の芸境と技巧が求められ、滅多に上演されない。闌曲、蘭曲とも書く。
世阿弥の能楽論は、最高の芸位に達した演者の自在な境地を「闌(た)けたる位」とするが、その位をもって謡われる謡のこと。世阿弥は謡を、祝言・幽玄・恋慕・哀傷・乱曲の五音に分類し、乱曲は他の4つを超越した至高のものであると位置付けている。また、現在は上演されない古曲などの聞かせ所を独立させ、原則独吟で演じるものも乱曲(曲舞とも)という。「飛鳥川」「香椎」「島廻」「初瀬六代」「東国下」など約50曲があるが、いずれも最高の芸境と技巧が求められ、滅多に上演されない。闌曲、蘭曲とも書く。