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翁ナシ


おきななし

翁付脇能の「翁」を省略した特別な演出のこと。本来「翁」を上演すべき格式の高い番組でありながら「翁」を省略するもので、脇能を単独で演じるのとは異なる。ワキが「翁」の大夫と同じように登場するのが特徴で、幕から出て橋掛リを進み、正先(本舞台の正面前方の位置)で両手をついて深々と翁の礼をした後、笛座前の翁の座に着く。この後、囃子となり、ワキの次第・名乗リに繋がる。上演頻度は極めて稀だが、近年では2008年9月15日、国立能楽堂開場25周年記念公演(3日目)の催しにて、「高砂・翁ナシ」として上演された。

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