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地頭


じがしら

地謡の統率者・責任者のこと。能には指揮者がおらず、謡も絶対音高が決まっていない。そのため地頭は、謡の高さや間、速度などを定めて地謡全体を統率し、舞台の進行にも気を配って一曲を表現する重責を担っている。地頭は謡や演者の型はもちろん、囃子方の演奏に至るまで熟知している必要があり、シテ・後見・地頭に互角の芸力がなければ一曲の成功はないとされる。能の地謡は通常8人が横2列に並ぶが、地頭は後列中央に座を占める。舞囃子、仕舞などの地謡にも必ず地頭が存在する。狂言の地謡は狂言方が勤めるため、地頭も狂言方から出る。

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