つゆひも
広袖の装束の袖口下に垂れる紐のこと。狩衣の袖口には袖括りの紐があるが、紐の両端を袖口の下で結んだ余りを露(露先)と言い、袖括りの紐を露紐と言うこともある。長絹や直垂に袖括りの紐はなく、露は袖口の下に直接つける。長絹は絹の組紐の露、直垂の場合は革の平紐の露をつける。袖括りの紐は本来、活動の際に袖口が邪魔にならないように引き絞って手首に結ぶためにあるが、舞台でそのような使い方をすることは稀で、装束の装飾であることが多い。舞のはじめなどに両袖の露を手に持つ型をすることがあるが、これを「露を取る」という。