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観世流[大鼓方]


かんぜりゅう[おおつづみかた]

大鼓方の流派のひとつ。流祖は小鼓方観世流三世の観世又次郎重次(1568-1627年)の次男、勝次郎重政(1631年没)で、三世まで代を重ねたが後継がなく一時断絶した。その後1694(元禄7)年、徳川綱吉の命により、当時、観世座から宝生座付になっていた小鼓方観世流の六世観世新九郎豊重(1635-1688年)の四男・弥三郎信方(1672-1718年)が、宝生座付の大鼓方として宝生姓に改めたうえで召し出され、観世流大鼓の芸系が復活した。その後、観世流小鼓家は観世座付に復したが、大鼓家は宝生の座付のまま幕末を迎えた。江戸時代後期に小鼓方観世流十世新九郎豊綿(とよつら)の三男錬三郎豊羨(とよなが)が家を継いだことから、近代以降は「大鼓方宝生錬三郎派」と呼ばれたが、1986(昭和61)年に「大鼓方観世流」として能楽界に認定された。小鼓方観世流と譜がよく合うとされる。現在の演者は大阪を中心に活動している。

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