がく
舞の種類のひとつ。舞楽をまなんだ舞といわれ、「鶴亀」「邯鄲」「天鼓」「富士太鼓」など唐土にゆかりのある役柄や舞楽に関係する能で舞うことが多い。足拍子を数多く踏むのが特徴。笛・小鼓・大鼓・太鼓の楽器編成で奏される太鼓物を舞う曲が多いが、「富士太鼓」や「梅枝(うめがえ)」など太鼓が入らない大小物を舞う曲もある。通常の楽は黄鐘調という笛の調子で奏されるが、小書(特殊演出のこと)をつけて高い調子の盤渉調にすることもある。狂言の楽は能の太鼓物の楽を模したもので、「唐人相撲(唐相撲)」のシテ・唐の皇帝や、「茶子味梅(ちゃさんばい)」のシテ・唐人の夫が舞う。