とよとみひでよし
1537(天文6)年~1598(慶長3)年。安土桃山時代の戦国武将。百姓から天下人となり「戦国一の出世頭」といわれる。有能な武将であるとともに、建築、絵画、能・狂言、茶の湯など桃山時代の文化を支えた大パトロンでもあった。「能狂い」といわれるほど能好きで、天皇の御前で自ら能を舞ったり、自身が主役の能を作らせて演じたりもした。能をはじめ、芸能は大勢の人を集めて伝達するというマスコミ的な力を持っており、秀吉は能・狂言のパトロンとなることでその力を体制側に引き寄せたといえる。徳川家康もこれを引き継ぎ江戸幕府の式楽として保護、能・狂言がいまに伝わる礎が築かれた。このように、秀吉の存在は能・狂言にとって非常に大きなものであった。