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金春流


こんぱるりゅう

能のシテ方の流派のひとつ。大和猿楽四座のうち最も歴史が古く、飛鳥時代の秦河勝を初世と伝えるが、南北朝時代の毘沙王権守を流祖とすることが多い。鎌倉時代から初瀬寺に勤仕し、その後、春日社興福寺の神事猿楽に「式三番(翁)」を勤めた円満井座に属して演能を行っていた。桃山時代には「能狂い」と言われた豊臣秀吉が金春に絶大な庇護を与えたため全盛を極めた。この時代の金春は名手を数多く輩出し、中でも本願寺坊官の下間少進は素人だが各座の大夫以上に舞台を勤め、伝書や型付も著した。しかし、能が式楽となった江戸時代には観世や新興の喜多流などに押され気味であった。古風雄大な芸風で、謡にも型にも古雅なものが残されている。太鼓方にも金春流があり、金春禅竹の伯父、金春三郎豊氏(?~1458年)を流祖としている。

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