にんずうもの
登場人物が多く、華やかな舞台面が楽しめる演目のこと。能の登場人物で人数が少ないものはシテとワキの2名、狂言の場合は特殊例として独り狂言があるが、通常はシテとアドの2名である。一方、登場人物の多い演目は、14、5名~20名ほども登場する「安宅」「正尊」「烏帽子折」などが、狂言は「唐人相撲(唐相撲)」「博奕十王」「髭櫓」などがある。厳密な決まりはないが、6、7名以上になると人数物と言える。狂言「唐人相撲」は、皇帝の家来たちが舞台から橋掛りにまで総勢30から40名も居並び、その様は圧巻である。