かんじんちょう
寺社造営などのために寄進を求める趣意書のこと。能「安宅」の小書の名称。山伏に扮して逃亡する源義経一行を怪しんだワキの関守・富樫に対し、シテの武蔵坊弁慶が白紙の巻物を取り出し、即興で勧進帳を読む場面で用いる。「勧進帳」の小書がつくとシテ一人で読み、つかない場合は一行の山伏全員で読むとする流派もある。リズムが通常の謡と異なり、緩急を自在に扱ったうえで役の心情を表現しなければならない非常に難しいものとされ、習物として大切に演じられる。
寺社造営などのために寄進を求める趣意書のこと。能「安宅」の小書の名称。山伏に扮して逃亡する源義経一行を怪しんだワキの関守・富樫に対し、シテの武蔵坊弁慶が白紙の巻物を取り出し、即興で勧進帳を読む場面で用いる。「勧進帳」の小書がつくとシテ一人で読み、つかない場合は一行の山伏全員で読むとする流派もある。リズムが通常の謡と異なり、緩急を自在に扱ったうえで役の心情を表現しなければならない非常に難しいものとされ、習物として大切に演じられる。